昭和大学

腫瘍分子生物学研究所

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腫瘍分子生物学研究所について


腫瘍分子生物学研究所は「臨床」と「基礎」を結ぶトランスレーショナルリサーチを行います

本研究所は、がんに関連する分子機構を解析し、腫瘍の発生機序、生物学的特性、診断、治療に関する基礎研究を行う専門施設として、1996年に開設されました。細胞シグナル伝達、ヒトがんの遺伝子変異,および抗がん薬に対する耐性などに関する最新の研究を推進しています。現在は,多くの上皮性悪性腫瘍に発現を認める上皮成長因子受容体(Epidermal growth factor receptor: EGFR)を中心として、炎症とがんのメカニズムの研究、薬剤耐性機序とその克服を目的とした研究、さらに肺がんの発症機序に関する研究に取り組んでいます。基礎と臨床のトランスレーショナルな研究を推進し癌の新たな治療戦略の確立に寄与することを目指しています。
一方、がん基礎研究の発展に伴い、抗がん薬による薬物療法は大きく進展し、その結果,薬物療法は高度化・複雑化しています。本研究所では、臨床研究と基礎研究を融合し、至適な抗がん薬投与法の確立を目指した最先端の研究を進めています。がん薬物療法においては、治療効果や副作用には大きな個人差が認められます。ある抗がん薬を臨床試験で決められた量投与しても,患者によって年齢、臓器機能、また遺伝的背景など様々な因子が異なるために、薬物応答に個人差が生じます。がん患者にとって、抗がん薬の治療効果と薬物有害反応をあらかじめ予測できることは切実な願いです。

奏効率や延命効果が示されても、自分の場合はどうなのか、薬物有害反応ばかり強く、効果がないのではないかという不安が、がん化学療法に対する患者の恐怖感を誘う原因にもなっています。それぞれの患者に有効な治療法を選択しかつ薬物有害反応を回避し得る方法論を開発することは、こうした患者のニーズに応えるために極めて重要であると考えています。われわれは臨床薬理学(薬物動態学と薬力学)およびゲノム薬理学の知識を駆使して、科学的な根拠に基づいた個別化医療の確立を目指すトランスレーショナルリサーチを進めています。